展示/アトラクション
アコースティックフィールド設立以来、多くのサウンドインスタレーションの制作と展示の技術サポートのご依頼があります。
インスタレーションは作品により展示内容が様々です。
まずは作品の内容をよく理解し、どの様な技術アプローチを行えば、作者の意図する音が作れ鑑賞者へ伝わるのかを考える必要があります。
再生方法も、スピーカーなのかヘッドフォンなのか?
スピーカーならどの機種を何台使うべきか?
ヘッドフォンならどの機種か?
さらには展示装飾との兼ね合いも考慮し、機材やリスニングの配置をアドバイスします。
そして展示会場では音響調整で仕上げを行い、総合的に作者をサポートします。
Stradivarius: Timeless Journeyは、2018年に開催された「ストラディヴァリウス300年目のキセキ展」で展示されたインスタレーションです。
ちょうど300歳を迎えたストラディヴァリウス”サン・ロレンツォ”を無響室で録音し、ストラディヴァリの工房、ヴェルサイユ宮殿プチトリアノン内サロン、旧ゲヴァントハウス、そしてサントリーホールの4つの環境モデルを使い残響シミュレーションを施し、ストラディヴァリウスの音の変遷を演奏空間の歴史とともに辿りました。
3Dモデルからインパルス応答を出力。無響室の録音言を使ってのシミュレーション音源化。音響機材選定。現場調整等を担当させていただきました。
また、この作品は2019年にアジア地域最大級の広告コミュニケーションフェスティバルであるSpikes Asiaにて、Digital Craft部門のグランプリを受賞しています。
https://www2.spikes.asia/winners/2019/digitalcraft/
VRによる研究開発、アトラクション制作等にも古くから携わっています。
25年前と現在を比較しても、立体音響システムで行われる信号処理の手法は基本的に変わっていません。
よって蓄積されたノウハウをそのまま活かせる状況にあることはアドバンテージとなります。
VRにおいてもアコースティックフィールドでは、システムデザインから総合的に携わることで、音、機能、性能などトータルで質の高いVR音響を提供します。
だからと言って高コストなことばかりではなく、状況や予算に応じた中で最善を尽くしています。
また、VRの場合はアコースティックフィールドで立体音響のMixを行うケースもあります。
HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の立体映像を見ながらの立体音響Mixはある程度慣れが必要ですし、大変時間が掛かります。
- 導入事例 -
BIOHAZARD WALKTHROUGH THE FEAR (2019)
人気ゲームコンテンツのVRアトラクションで、10.5m x 7mのスペースをHMDとヘッドフォンを装着して歩き回るウォークスルーVRアトラクションです。
音はヘッドフォンだけでなく、8cbキューブ配置のスピーカーも使用し、様々な演出をリアルタイムに行っています。
HMDに備え付けの低音質のヘッドセットではあるものの、スピーカーからの臨場感の高い環境音に包まれるので、自然と没入することが出来ます。
基本的にVRは映像と音響、触覚など総合的に相乗効果を高めていくことが重要となります。
システムデザイン、立体音響Mix、音響調整を担当。
上海にオープンした日本アニメNARUTOのテーマパーク内に設置されたVRアトラクション。
HMDの映像に対し下層6ch上層6ch+サブウーファーによる立体音響による演出。
システムデザイン、立体音響Mix、音響調整を担当。
Canaria (360° VR 4K Hand-Drawn Animation)/トクマルシューゴ (2020)
YouTubeにて公開された360度VRミュージックビデオ。
制作時の8chキューブモニタリングシステムと音響調整を担当。
倖田來未 "Dance In The Rain"/evala (2014)
インスタレーションとして制作されたHMDとヘッドフォンでのVRミュージックビデオ。
システムデザイン、立体音響Mix、音響調整を担当。